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イングリッシュのようなフレンチローズ





ソニア・リキエル 1995年に作出されたギヨーの薔薇
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フレンチローズだがどことなくイングリッシュローズっぽい淑やかさも有る薔薇で見るなり心を奪われた
それもそのはず交配にはイングリッシュローズが使われている

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この薔薇の交配はちょっと複雑でバラの家の情報によると

(Yellow Cushion × Aloha) × [(Chaucer × Aloha) × (Iceberg × 実生)] 

となっている
Aloha×Yellow Cushion ん?何処かで見た交配パターンなような?と思ったらアブラハムダービーの交配と一緒である
ただ左右名前が逆に記載されているので雄蕊と雌蕊が逆に交配されているのだろう
ソニアはイエロークッション×アロハを交配した個体の雌蕊に
イングリッシュのチョーサー×アロハ そして アイスバーグ×実生を掛け合わせた個体の雄蕊を使って交配が行われている
ちょっとややこしいが容姿がイングリッシュのようだとしても頷ける交配である、どうりで欲しくなったわけだ(笑)
ちなみにシュートはモダンローズらしい大きく規則正しい刺が沢山付いている

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アブラハムダービー同様強香種で必ずよく香る薔薇だ
それに花容もとても美しい

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雨に濡れるソニア
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強香種なので雨で傷む事は有るが俯いて咲く事が多いので外側の花弁が傷む程度でボーリングしてしまうことは無い
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花弁の奥に忍ばせたアプリコットが複雑な交配を思わせるがそれが後で良い効果が出てくる
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アブラハムの記事の時に書いたが玄関から出るとアブラハムが香り
そこから曲がるとソニアが香るその時期はここを通るのがとても幸せだ
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花付き良く樹勢も良い、耐病性は普通だが気になった時に散布する程度で問題ない
ハーディネスゾーンは6bで当地で長く伸ばす場合には倒して雪の中に埋めるなど防寒が必要

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下の画像は全景
バロンジロードランとマダムルグラドサンジェルマンは早咲きなので終わり気味だが
ソニアは早咲きと遅咲きの中間辺りに開花する
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昨年はバロンが鉄砲虫の被害に遭い多くのシュートを失ったので本来ならもう少し小さく収めるはずのソニアを無理に広く誘引した
元々ステムの長いソニアだが太いシュートと細めのシュートを縦横混ぜて使わざるを得なかった
その為に短めのステムと突き出したステムが入り混じって乱れてしまった
ソニアはシュラブだがショートクライマー程度の伸び方で伸びるには伸びるが急に誘引する範囲が増えたのは予定外だった
この薔薇は自立させても使えるのだろうがシュートが柔らかいのでオベリスクやトレリスなどに這わせて使うのに向いているだろう

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ソニアの良いところは花の中心がアプリコットで外側の花弁がピンク色に色付くところだろうか
特に開花終わり頃にこの現象が多く出るがこの色分けが絶妙である
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すべての花にこの色分けの現象が起こるわけではないがソニアの一つの特徴だろう
咲いた花は白っぽく褪色して終わる
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香りは少しアブラハムと似た強いフルーツ香
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華やかさとイングリッシュのような淑やかさを兼ね備えた香り高きソニアリキエル
今年の開花も楽しみな品種


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# by tsukiiro2613 | 2018-01-30 14:58 | ソニアリキエル

庭から蜂がいなくなる日



益虫は人間の役に立つ虫の事だが
ガーデニングをしていれば自然を愛する人が多く、虫は自然の一部として考えることも多いだろう
益虫だけでなく植物に害を及ぼさない庭に訪れる虫は愛らしく庭の仲間のように接することも多のではないだろうか
もちろんそんな害の無い虫だって虫って事自体が嫌!という人が居ても別にそれで構わないと思う
庭では植物に有益な虫や害を及ぼさない虫だけがヒイキされているだけで害虫は食事しただけで酷い差別を受け見つけ次第惨殺されてしまうのだから(笑)
まあガーデニングをやっていて虫嫌いだとちょっと大変だろうなとは思ってしまうが、僕自身見た目の悪い不快害虫を見るとのけぞってしまう(笑)
僕はどちらかというと植物に害の無い虫で見ても嫌な気分にならない虫だけを愛らしく感じ観察するのを楽しんでいる
庭に訪れる益虫や害の無い虫は多いが、よく見かける庭の情景を作る仲間といえば蝶、てんとう虫、トンボ、蜘蛛・・・蜘蛛は嫌ではないけど巣を作る場所にもよるかな・・そしてやはり外せないのは蜂
最近我が家の庭で多く見かける蜂と言えばクマバチ、と言っても以前は見なかったがここ数年よく見かけるようになった蜂なのだが
ネットで見る個体とは少々面持ちが違う、しかしクマバチにも沢山の種類が存在するようだ
顔はまるでクワガタのメス?と思うような大顎を持つ

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見るからに凶暴そうなのだが温厚な蜂で人には殆ど興味を示さず、蜂といえばお尻の毒針が有名だがこの蜂のオスには針すら付いていない
メスには針が付いているが余程のイタズラをしない限り刺されないらしい
温厚で害が無いならいいかと思いがちだがそんな楽観的にもなってられない蜂だった
この蜂は朽木に穴を開けて巣を作るようで我が家の枕木の穴から潜って内部を大顎で砕き巣を作っている
よく見る蜂の巣のように大家族ではなく1匹に約8個程度の卵しか産まないらしい
我が家の枕木は鉄道に使っていたものの中古なのでレールを留めていたであろう鋲の穴が空いているのだがそこから侵入して内部で巣を作る
僕自身巣穴を間近で観察しているが全くこちらには興味がないようだ、枕木がボロボロになってはさすがに辛いので昔鋲を打ち込んでいたであろう穴にツッペをしたり雪解けには石灰硫黄合剤を穴に流し込んだりしている、しかしそれでも夏になるとブオ~ンと独特の低温の羽音が庭で聞こえ枕木にクマバチが入っているのだった。涙




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こんな大顎をもっているにも関わらずこれは木を削ったりする時に使用するだけで実はミツバチ
器用に小さな花にとまって蜜を吸う、写真のクマバチよりも身体が小さく顔の違う個体も居るのでおそらくそれはオスなのかな?と思っている
ただ蜂は皆そうだろうがこのクマバチも同様にこんなにおとなしくじっとしているものではない
忙しく飛び回り蜜を集め続ける、夢中で蜜を吸っている時だけ無防備な姿を見せるが他はだいたい四六時中飛んでいる

じつは昨年の夏の事、僕が庭仕事勤しんでいるとなんだか背中がチクチクする・・・
夏は薄着なので何か枝か葉でも背中に乗ったかな?と思っていた
しかし何だかモゾモゾと・・・
!?

何か背中にいる!なんかいる!なんかいる何か居る=!!
ゾワ~っとして振り払ったらクマバチが背中に乗っていたのだった

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振り払った蜂は意外におとなしくワイヤープランツの上に乗ったままいたので撮影した・・少し弱っているようだ
枕木にさえ穴を空けなければ別になにも気にならない蜂なんだが・・・きっと我が家の枕木を見つけてから住み着くようになったのだろう
今年もこの鉢に出会うのだろうか。。。



我が家ではドロバチもよく見かける

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この蜂は粘土で巣を作り、穴に主に蛾の幼虫を入れてそこに卵を産み付け幼虫のエサにして子を育てる蜂なのだ
一度何かと思って巣を崩したら蛾の幼虫が沢山出てきて焦った事がある
毒針で幼虫を麻痺させおとなしくしてから巣の中に入れるんだとか
この蜂も巣に近付いたからといっても威嚇されるわけでもなく、親蜂が巣を守っている様子も無かった



人間を襲うかどうかで言えば蜂は基本的になにもしなければこちらに危害を加えることなど無い事はガーデナーは知っているだろう
凶暴なスズメバチやミツバチのように大きな巣で沢山の子を育てるはちだって巣が近くになければ別に自分の命を危険に晒してまで人間に攻撃する事は無いだろう
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さて我が家で一番よく見かける蜂といえばマルハナバチだった
あ、下は男爵からコンニチハとしているがよく見えない
(ちなみに画像は2016年のもの)
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今度は背中(笑)
でも黒と黄色そして白の毛で覆われたフワフワなミツバチである
足には花粉の団子を付けてよく飛んでいて春から秋まで始終庭で見かける仲間だったのだが
どうしたことか昨年はその姿を全くと言って良い程見なかった年だった
僕自身他の蜂よりもずんぐりしたこの容姿が気に入っていた
毎年居る庭仲間と言えるくらいお馴染みの蜂だったのでマルハナバチのいない昨年は寂しさすら感じていた
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昨年はマルハナバチが居なかった代わりにコガネムシが異常に多かった
鉄砲虫も二回出て昨年はこれまでになく躍起になって薬剤散布したのだが
コガネムシの大量発生にとんでもない量庭に産卵されるのではないか?と不安に思い
普段は鉢物にしか使わないオルトランDXという浸透移行性の粒剤を庭中に撒いたのだった

しかし蜂が庭から居なくなった事を考えているうちにある事に気がついた
僕にしがみついていたクマバチ・・あのクマバチはもしかしてネオニコチノイドで弱っていたのか?とふと頭をよぎった
もしかしたらマルハナバチもネオニコチノイドのせいか?と思った
ネオニコチノイドは基本的に浸透移行性の薬剤だが浸透移行性とは根から吸収し根はもちろん枝葉や花にまで薬剤の成分が行き渡る薬剤のこと
生態系の影響を懸念してEUでは使用が禁止されている薬剤だ
使用法を守れば人体には影響は無いのだが世界的なミツバチの減少にネオニコチノイドが大きく関わっているという見解が出ているからだ
鉢物にはとても便利な薬剤で僕は菜園などやってないので気にせず使っていたが、この一件で色々と調べてみたが
大きく問題になっているのは世界中で受粉につかわれる西洋ミツバチの減少で日本にも大量に輸入されるミツバチの事
色々調べるうちに考えてみたら自分のその考え自体がとても浅はかな考えだと気がついた
僕は研究者でも専門家でも無いので詳しいことまで解らなかったが農薬だけを悪者にしても全体を知ったつもりになっているに過ぎないという結果に落ち着いた
もちろん少なからず農薬はミツバチに影響を及ぼしているが山田養蜂場では寄生ダニの仕業という見解を出しているし
専門家は世界的にミツバチの餌である花畑自体が減っている事実を提言している、菜の花畑や蓮華畑など日本でもよく見た田舎風景
雑木林の減少でミツバチの餌自体が無くなっている事も農薬と同時に問題にしていた

まあよく考えてみるとマルハナバチは我が家に巣は無いので何処かから飛来してきて我が家の蜜を吸いに来ている、庭で死骸すら見てもない
それにマルハナバチ以外のミツバチは普通に蜜を吸いにおとずれていた
ネオニコチノイドを使ったとしても飛来する個体を見ないなんて事は我が家で起きた事ではなく自然で起きている変化なのである
クマバチについては弱った蜂は一匹しか見てない、おそらくメスだったので産卵を終えて力尽きた個体だったのかもしれない
マルハナバチが急に居なくなったことを考え自然で何らかの変化が起きたのだと思ったがこれまでにも昔は何処にでもいたスズメの姿を殆ど見なくなったり他にも昔庭で当たり前だった光景とは変わってしまったことも有る
ただ蜂は人間には必要不可欠な重要な存在なのだ
アインシュタインはもしも蜂が地球から居なくなると 人間は四年以上生きられないと言っている
蜂が居なくなると受粉が出来なくなり植物がいなくなり そして人間が居なくなると
庭の景色が寂しいものにならない為に考えていかなければと思うのだった


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# by tsukiiro2613 | 2018-01-26 15:15

優雅な開花





今日の紹介はア シュロップシャー ラド,1996年作出のイングリッシュローズ
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咲き始めは濃い目のアプリコットピンクだが1番外側の花弁が反り返り始めると
ソフトなピーチがかったピンクと言われる温かみのある優しいピンク色になる
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この薔薇は以外にもヘリテージと実生の薔薇を交配させて誕生した薔薇だがヘリテージには似てもにつかない
どちらかというと実生のDA氏所有の薔薇の方の血を色濃く受け継いでいるのではないだろうか
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大きな照り葉と赤みの有るステム、そして優雅に開く大輪の花



植栽位置は庭の外側から見るとルイーズオディエの左隣
しかしシュートを引っ張って顔を出しているだけで植栽位置はもっと奥だ
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この薔薇は実にもう写真の状態でもう7年目になるようだ今年で8年目、ER特有?の生育不良を感じ途中この場所に移植している
途中もう無理かもしれないと思い目立たない場所に追いやってしまった
そんなわけで年数だけが経過してきたラドだったが僕の気が短かったのかその後は年々少しずつ株を太らせ、迎えた当初は本来の花も咲かずガッカリしていたがここ数年は望んだ通りの美しい開花を拝ませてくれている
初めて本来の開花を見せたときは嬉しすぎて暫くラドの前から離れられない程感動した

酷い場所に植えたはずだったが年々シュートの勢いを増し次のシーズンはもっと目立たせて使えそうな気がしている
変な場所に植栽してから樹勢が付いてきてやっと強健種と呼ばれるのも頷ける成長を見せてくるようになったのだった。汗
ただしここまでくるのに7年・・・長かった。。



シュートを引っ張り出した部分しか写真では花は見えておらず一昨年とあまり変わってないように見えるが実は奥で結構咲いている

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樹勢が付いてからは本来の花が咲くようになり毎年目を奪われる程の美しさで咲く
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この薔薇は結構な大輪だがそれに見合った優雅な花容と枝葉で嫌な感じがせずとても美しい
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ERにはアプリコットとピンクが混ざり合うようなこの手の色合いの薔薇が非常に多い
一見似ているように見えるがどれも実は個性的で目の当たりにするとどの薔薇もそれぞれの別の魅力を感じる
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強香種との記載が有るが我が家ではほんのり香る程度だったと思う
この薔薇は咲くまでに時間のかかる薔薇な上にあまり返り咲かない、しかし昨年は樹勢が付いてきたのか秋にも結構沢山の蕾をつけてくれた
しかし開花に時間が掛かるので寒さで開けない蕾も多かった。汗
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この薔薇は大きく花弁を反り返させ美しく開いた瞬間に僕は1番美しさを感じるバラだ、ちなみに開き加減の頃はあまり好みではないので写真が極端に少ない。汗
開花が始まってからは数日経過していても僕がラドの開花で一番美しく感じる開ききった状態から花の命が尽きるまでとても早いので花持ちが悪いように感じてしまう
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その開花で精一杯花弁を開き一番美しい姿を見せたら潔くバサっと散る感じ(笑)
褪色し花弁を一杯に広げた姿は本当に美しい、しかし昨年はその瞬間を写真には残せなかったのが残念だ
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今年は景観の中にもう少し登場してくれると期待しているラド
初期生育が悪く諦めかけて良くない場所に植栽してしまったが元々は気に入って迎えた品種
今は迎えた当時の期待に応える本来の姿を見せるようになりまたお気に入りの薔薇になった
今年の開花も楽しみにしている




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# by tsukiiro2613 | 2018-01-24 21:09 | アシュロップシャイアラド

久々に庭 耐寒性についてダラダラと



久々に庭に出てみた
とは言え今回の冬囲いでは全てを防寒材で覆ってしまったので何も見えない寂しい景色。汗
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雪がちらつく寒い休日
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大寒を迎え冬も折り返しに差し掛かってきた
ここでは11月~4月くらいまでの半年は冬のような気候
極寒の季節は12月~2月、3月になると雪は降っても積り続けることはなく
雪の笠も段々減って3月も後半になるとみるみる雪解けが進み4月には雪が無くなる、春の兆しを早く感じたい
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今年は冬の間に何度も雨が降る珍しい年だった、元々降雪量も少なめで経過しているのだとは思うが暖かさのせいか
ブッシュはもうとっくに雪の中に埋まっているはずなのに今年は何時まで経っても露出したまま
昨年越冬前に新たに透湿防水シートを使ったが今回はこれを使って少しでも寒風から守られて良かったのかも知れない



唯一覆いきれなかったつるバラパレードのシュートが見える
前庭は葉むしりも行わず囲ったので葉が見える、何時までも青いバラの葉も寒さでさすがに枯れてしまっている
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寒風がしきりに吹き付けるとシュートにシワが入ってそのうちに茶褐色になって枯れてしまう
雪の中で寒さに負けたシュートは真っ黒になって枯れてしまう
先の方は新しいシュートなのでどうしても寒さに弱い、透湿防水シートの中に有るシュートの先が多く残っていれば良いが今年はどうだろう
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今年は室内薔薇は無いし特に園芸に関することは何もしてない、これまでのおさらいをするべく持っていた栽培本に目を通したり新たに購入したりして勉強し直している
栽培本は栽培を始めた頃読みあさったが栽培本は経験を積んだプロが執筆しているので経験の無い者が読んでも実際を経験してなければ理解出来ない事も多い
栽培して経験が付いてきた今読み返すとより納得出来たり理解出来なかったことが理解できこれからの管理を再考する事が出来ると思う
しかし新たに栽培本を購入すると自分の庭で経験しこの系統はこの仕立ては向いてないな~なんて思っていた事がその通りに書いてあって、やっぱり当たっていたんだ!!と嬉しく思う反面なんでもっとこの本に出会えなかったのかと後悔したり(笑)
でも実際に経験しなければ理解出来ない事も多々あるのは事実、これからも色々照らし合わせて進むしかないのだろう、きっと。

暖かい地方のプロが執筆した栽培本にも必ず耐寒性の事が記載されている
寒冷地というのは北海道だけを指すわけではないのでプロは耐寒性を無視するわけにも行かないのだろうが
まあだいたい1ページか2ページはしょうがなく書いてあるものだ
独自で調べて概ね当たっているような当たってないような事が書いてあったり北海道のプロにその部分だけ協力願ったり様々。
薔薇を育て始めた頃 薔薇は耐寒性落葉植物なので普通の庭木のように考えていた、そもそも落葉性の植物は寒さに強いのが当たり前なので札幌あたりの寒さに負けることなど無いだろうと思っていたのだった
しかし様々な血を受け継いできた薔薇には寒さに弱い品種も有り、四季咲きだとずっと伸び続けようとする為寒くなっても活動を辞めようとせず休眠せず水分量の多いシュートが凍結してダメになってしまう事は後で解った。

僕は自分で育ててみて耐寒性の基準となるハーディネスゾーンの地域の括りに首を傾げている
ハーディネスゾーンはアメリカ農水省の基準なので多種多様な気象条件が混在する日本に当てはまらない事も多いのは仕方のない事で1つの判断基準として使うのには良いのだが、それにしてもどうかと思う事が多々あるのだった。
札幌はハーディネスゾーンナンバーが6bだがハーディネスゾーン6の薔薇は長く伸ばすとだいたい雪から出た部分は凍害が出る
寒冷地で作出されているERなんかはこのハーディネスゾーン6の薔薇が多いが雪中から露出して凍害が出ずに越冬出来たのはハーディネスゾーン5に属するERのみだった
ブロ友さんにも寒冷地に居住する方がいらっしゃる、長野県と岩手県でおそらく札幌市と同じくハーディネスゾーンは6くらいの場所
岩手県の方は冬季間庭の紹介をしないので薔薇がどの程度の冬を経験しているか判らない、冬囲いをしているようなので結構な積雪が有るのだと想像している
一方長野県の方は積雪が少なく朝方放射冷却で氷点下12度になったなんてよく記事に書いている
札幌市も昔は寒かったが昔に比べ今は冬の平均気温が6度も上昇しているらしい、札幌市といえども居住する場所によって最低気温の下がり方も違うが僕の居住する場所では氷点下10度を下回る日は殆ど無くなっている
しかし同じように寒冷地で氷点下10度を下回る長野県のブロ友さんの場所では我が家よりも冷え込んで土が露出し凍っているにも関わらずシュートの傷みが殆ど無いのがとても不思議に思った、ただしよく見ていると日中にはプラス気温になる事が多く強く冷え込む原因は放射冷却なので冷え込むのは朝方のみという事が多いようだ
岩手の一部と長野県はどちらも札幌と同じハーディネスゾーンなのに薔薇に凍害は出ず、札幌では越冬出来ない宿根草を育てていたりで宿根草と薔薇をチョイスするに当たっては選択肢が非常に広く、寒冷地でもこのくらいの冷え込みなら自由度が高く羨ましいと思っていた
暖地では宿根草が育たない事が多いかも知れないが、宿根草の生育に向くと言われる北海道でも寒さが厳し過ぎると越冬出来ないものも多く、宿根草の選択肢は制限されてしまうのだった
その点で寒すぎず冬が長すぎない長野・岩手辺りは薔薇と宿根草を育てるガーデンとしてはとても向いている場所のように思える、そう思うとあちらが寒冷地ならここは厳寒地だなと思ってしまう(笑)
まあよその芝は青く見えるので記事を拝見した感想でしかない、僕の記事を見てこんなに簡単にバラや宿根草が育てられる環境が有って羨ましい!と思う人が居るのと同じで長野と岩手のブロ友さんもきっと人知れず沢山の苦労をされているに違いないだろう
ハーディネスゾーン6bと言うと氷点下17度~20.5度まで冷え込む事のある地域を指す、しかし札幌では一部の地域を除いてそこまで冷え込む事は殆どない、一番の寒さでも氷点下10度になる日が数日ある程度だ
積雪の有無も大きく影響するだろうが、もっと影響しているのは最低気温の低さではなく氷点下になる時間の長さなのだろう、札幌では今年こそ日中プラス気温になる日が多かったが例年なら終日氷点下の気温の日がずっと続くのも当たり前、長時間薔薇は氷点下の気温に晒されている
それと冬季間の長さが関係しているのではないかと思っている、植物が活動を停止し光が閉ざされるそんな期間が半年も続くのだから力尽きてしまう植物が有ったって全く不思議なことではない
その点で言うと札幌市は温度区分は6だったとしても6で耐えられる植物でも耐えられない環境の場所という事になる

薔薇の場合ハーディネスゾーン6に属するバラはかなり多いが数字が少なくなるにつれて品種数がどんどん減ってゆく
札幌ではハーディネスゾーン5かそれより若い数字のバラだと安心だが、4になると極端に選択肢が減ってしまう
ハーディネスゾーンは居住する地域のナンバーよりも一つ若い数字を選んだほうが良いと思うのは北海道の他の地域も同じだと思うが
4より若い3になると絶望的に品種が選べなくなってしまうのだった
これは宿根草でも感じている事でだいたいハーディネスゾーン6で販売されている宿根草は積雪の有無は関係なく越冬出来るか出来ないか微妙な所で僕はこれで何度か失敗している、ただし宿根草の場合は更に耐寒性の高い品種も沢山存在しているので薔薇ほど困ることは無いだろう

久々に違うことでも書いてみようと思ったら最終的にダラダラと愚痴のようになってしまった(笑)

ここで書いたことは持論でしかないが厳寒地で薔薇を育てる場合、雪の中に埋まるのなら自分の地域のハーディネスゾーンナンバーで構わないがシュートが露出する場合は防寒した上で自分の地域のナンバーよりも一つ若い数字を選ぶ事をおすすめしたい。

ただし自分の年齢は一つ若く言ってはいけません(笑)


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# by tsukiiro2613 | 2018-01-21 12:57

強香




今日紹介するのは1985年に作出されたイングリッシュローズの名花アブラハム・ダービー
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この薔薇をブログで初めて紹介したのは2013年の事
当時は紹介するパーゴラの支柱の足元で咲いていた、しかし今となってはかなり大きな薔薇になった
ちなみに2013年のアブラハムはこちら↓
今見ると確かによく咲く薔薇だが花もちは悪くないけどちょっと大げさだったように思う




そして今のアブラハム
パーゴラ手前の1番左に植栽されているのがアブラハム
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開き始めはオレンジ寄りのアプリコット
上部のステムは元気が良く少し全体と離れた印象になってしまった
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アプリコット色が強かったアブラハムは褪色するとピンク色になってくる
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パーゴラ手前左からアブラハム、ジャスミーナ、ヴァリエガタディボローニャと続く
ちなみにアブラハムの足元に見えるマゼンタピンクのような薔薇はヤングリシダス
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アブラハムとジャスミーナ、ヴァリエガタディボローニャとの間にM字に空間が有るがシュートが足りないわけではなく
パーゴラの下にも色々植栽しているのでパーゴラの通り抜けの開口部の他にも採光の為に空けているのだ(笑)




このアブラハムダービーはとても強いフルーツ香を有した薔薇だ
パーゴラの右奥に我が家の玄関が有るのだが玄関を出るとアブラハムの香りがフワっと香ってくる程
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このパーゴラに植栽している薔薇は殆ど芳香品種だがアブラハムの香りが強すぎて全てかき消されてしまう
なんだか臭いみたいな書き方になってしまったが強くて困る事はない、とても良い香りでウットリする
アブラハムが終わってからはジャスミーナが咲くのでこの頃には林檎の香りがフワッと香る
玄関を出てアブラハムが香って曲がると出窓の間の植え込みのソニアリキエルが香る
それぞれの開花と香りを堪能しながら主庭へ入るというのが開花期のパターン(笑)
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雨に濡れるアブラハム
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僕はアンブリッジとかグレイスそしてアブラハムと花色の少し似ているこの薔薇たちに共通している事がある、前に記事でも書いたが褪色した様子を見るのが特にすきだ
しかしアブラハムの開花で1番魅力的なのはきっとこのアプリコットとピンクが交じり合いながら咲く姿だろう
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ブログを初めて暫くの間、薔薇はカチっとキリッと咲いた姿を撮影するのが好きだったが
今では褪色しきって散る様なんかもとても自然でその時のシーンがおもい浮かぶので好んで撮影するようになってきた
上の写真では散った花弁が一枚乗っている事で開花期の雰囲気の事をよく思い起こせる


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やはりステムは長めだが酷く長くは無い、ウィリアムモリスと同じくらいだろうか
・・ウィリアムモリスはアブラハムの子なので似てるのは当たり前か



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花弁の外側がアプリコットで内側がピンクのリバーシブル、美しい花型
そしてそれに相応しい香り
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この薔薇を迎えるまでにはちょっとした経緯がある
一度目はアブラハムのタグが付いたH・Cの鉢苗を購入したのに咲いたのはクレアオースチンだった
二度目はストロベリーヒルを頼んだのに届いたのはジェントルハーマイオニーだった(笑)
ちなみにハーマイオニーはその時既に所有していたので咲く前から判ってしまった
それもそのはずハーマイオニーのわりとマットな葉とストロベリーヒルの照り照りツヤツヤの葉は全く違うのだから
ストロベリーヒルはその当時、その年のうちに絶対に植栽したかったので園芸店で見つけて買いそびれないよう自分で連れ帰った
その後ストロベリーヒルを頼んだショップで代替えを送ってくれるとのことだったのでその時にアブラハムを頼んだのだった
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きっとアブラハムとよく比べられるのはきっとエヴリンだろう、株の大きさと色合いがよく似ている
どちらも強香種という事で迷う所
アブラハムは両親がモダンローズで葉もモダン色が強いが一方エヴリンはグラハムとタモラとER同士の交配になっている
若干アブラハムの方が耐病性が強そうだがエヴリンを所有してない僕にはそれは想像でしかない
ちなみに僕は花容がアブラハムの方が好みだったので選んだ、ただエヴリンは生産中止とのことでとても残念だ

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写真ではとても大きく見えるアブラハムダービーだが長さは有るがそれ程シュートはボーボーではなくスッキリしている
最近村田氏の本を読んでいて納得したが、どんなに枝を茂らせて誘引時に残しても結局花の数は日差しで決まるので
シュートを沢山使ったからと言って沢山咲くわけではない、それぞれが邪魔して日陰になってしまえば花が減ってしまう
蕾を付けるには日差しが必要なので誘引する時は大中小輪それぞれのステムの長さとシュートの間隔などには気をつけたほうが良いのだろう


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アブラハムの開花の終わり頃、上部で長いステムを伸ばしていた物がやっと開花した
その花はゆるいウェーブが入っていてそれまでのアブラハムとは違っていた
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まるでジェネラシオンジャルダンの色違いのように咲いていた
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この玄関側のパーゴラは色が合わないなどの理由で主庭に使えなかったけど育ててみたかった品種が殆ど
全く統一性の無いパーゴラになっている、更に開花期もズレズレ(笑)
アブラハムは色が定まらない事やモダンの雰囲気が強いので少し戸惑ったが育てていけば行く程に良い薔薇だな~と思うのだった
今年の開花でこの薔薇に会えるのを楽しみにしている。





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# by tsukiiro2613 | 2018-01-20 12:34 | アブラハムダービー